主な症状について解説します
症状としては、歩きはじめや、動作の開始時に股関節が痛むようになります。なかには腰や膝に痛みを感じる、膝だけ痛い、という方もいます。しかし、よく調べると股関節が原因であることがあります。初期のうちは、痛いのは歩き始めだけで、歩き出すと痛みがおさまってしまうことが多いようです。本当に悪くなると夜間就寝時に疼きだし、短距離でも歩くことが辛くなってきます。
(ウ)は筋肉や、腰からくる痛み(神経痛など)であることも多く、股関節は悪くない場合も少なからずみられます。
股関節の動きが悪くなる、足が曲がらない、足が開かない、自然と外側に開いてしまうといった症状がみられます。痛みより先にこのような症状が出ることも珍しくありません。
長さが違うために腰痛や膝関節痛を生じ、我慢しすぎると腰の変形や、膝の変形に到る方がいらっしゃいます。股関節に痛みがない場合でも早期手術=人工股関節置換術とともに足の長さを調節する手術、が必要になる場合があります。こういった症状は特に、先天性股関節脱臼の治療がうまくいかなかった方に多く見られます。
上記①〜③、いずれも進行すると歩行が困難になってきます。杖の使用が有効である場合が多くみられます。
股関節に変形があっても、まだ日常生活に差し障りのない方は、すぐに人工股関節置換術を行う必要はありません。特に40、50代の方は筋力強化や、ストレッチ等のリハビリテーションを行うことで、股関節の痛みをやわらげることが出来る方が沢山いらっしゃいます。
上記①〜④の症状にお心当たりがある際には、お近くの整形外科、または当院「人工関節リウマチセンター」を受診することをお勧めします。