座間総合病院

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病院紹介

院長挨拶

2025年4月に座間総合病院の病院長を拝命し、早いもので一年が経過いたしました。この一年、行政をはじめ、地元医師会や近隣医療機関、介護福祉事業者の皆様、そして地域住民の皆様の多大なるご理解とご協力を賜り、当院の運営に邁進できましたことに、改めて心より深く感謝申し上げます。

さて、皆様は「VUCA」という言葉を耳にされたことがあるでしょうか。変動性、不確実性、複雑性、曖昧性の英語の頭文字を冠したこの軍事由来の造語は、リーマン・ショック以降、「昨日の成功法則が通用しない」ほどの予測困難な現代社会を表すキーワードとして、広く定着いたしました。さらに近年、これに代わる概念として「BANI」が注目されています。これは「脆弱、不安、非線形、不可解」を指し、いつ何が壊れてもおかしくない、理屈を超えた混沌と精神的負荷を象徴する言葉です。翻って、我々医療の世界こそ、今まさにこのVUCA・BANI時代の真っ只中にあると言えるのではないでしょうか。

このような激動の時代を生き抜くために、我々医療従事者には、独自の「処方箋」が求められています。変化に流されないビジョン、多角的な視点を持つ柔軟性、そして、完璧を期すよりも修正を繰り返す適応力を備えることは、もはや前提と言えるでしょう。その上で、真に求められているのは、システムが壊れることを前提とし、そこからしなやかに立ち直る「レジリエンス(回復力)」です。そして、心理的安全性を基盤とした「共感」や「マインドフルネス」を組織の文化として根付かせ、「属人化からの脱却(仕組み化)」を断行すること。これら一連の取り組みこそが、不測の事態を「新たな連携や仕組み」へと再構築する好機に変えてくれます。形を変えながらも決して折れない強靭な医療体制の構築こそ、私に課せられた使命であると確信しております。

2026年度には2年に一度の診療報酬改定が行われます。これは国が目指す医療の未来図を示す重要な指針です。今回の改定では、一つの病院で治療を完結させるのではなく、地域全体で支え合う「地域完結型」医療への移行が強く打ち出されています。この移行に伴い、入院中の皆様には転院や連携体制の変化など、これまでとの違いに戸惑われることがあるかもしれません。しかし、これは国が進める新しい医療体制への適応であるとご理解いただけますと幸いです。当院は、この変革の時を自らの役割を見つめ直す重要な機会と捉え、多機能病院としての強みを活かし、枠組みにとらわれない「新しい価値」を皆様に提供できるよう努めてまいります。

いかなる困難な状況下にあっても、地域の皆様に信頼され、選ばれる病院であり続けるべく、私たちは絶えず進化し、新しい価値を還元してまいります。本年度も、当院の挑戦を温かく見守っていただければ幸いです。

座間総合病院
病院長 田所 浩

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